吉岡伸浩

埼玉県富士見市出身。1993年に川越東高校入学(普通科)。学生時代は、バスケットボール部、生徒会で活躍。現・川越東高校同窓会会長。晴れの日も雨の日も風の日も雪の日も、3年間自転車で学校に通い続けた。

現在は都内に在住の私。

同窓会会長として学校を訪れる機会はしばしばあるのですが、社会人になってからはもっぱら“自動車通学”です。しかし、この日は、必死になってペダルをこいだあの当時の気持ちを思い出すべく、実家がある富士見市からママチャリで母校を目指すことにしました。

当時は20分あれば余裕で着いていたと思いますが、果たして結果は…?

さ…寒い!!!!

この日は1月中旬。寒さがきつい季節であるのは間違いありませんが、日差しも見える晴天だったこともあり、ついついコートも着ないで学校を目指してしまったことを早々に後悔することに…。

とはいえ、単純な寒さならまだ我慢はできます。

問題は、風。風です。風が強すぎます!!!!

そうだ、そうでした。我々“チャリ通”の学生を苦しめていたのは、この突風でした! しかも向かい風。学生時代、いつも思っていました。「なぜいつも向かい風なんだ!」と。朝も帰りもなぜか向かい風という不思議…私は毎日泣きそうでした。

周りに風をさえぎる建物がないので、突風が勢いそのままに体に直撃します。このつらさ、チャリ通をしていたアナタならきっとわかってくれるはず!

私が卒業してから20年近くが過ぎ、多少は新しい建物も増えました。でも、学校の周りはおなじみのこの風景。

見渡す限り田んぼ。そういえば、実りの季節は稲穂の揺れる音を聞きながら自転車をこいでいたなあ…なんて感慨にふけって気を抜くと、突風に体をもっていかれそうです!

向かい風に負けまいとペダルをこぎ続けた結果、腿がパンパンになってきました。寒いし、つらいし…これはたまりません。心が折れそうです

おっ! あれはデイリーヤマザキ。オアシス発見ですっ!!!!

思わず笑みがこぼれる私。

現在の学校最寄りのコンビニがココです。学校から最短距離で県道113号に出たところにあります。以前はサンクスでしたね。学校から徒歩20分、自転車なら5分弱ぐらいでしょうか。

私が通っていたころの最寄りのコンビニは上福岡方面にあるローソンか、治水橋を越えたところにあるセブンイレブンでしたが、距離はココの倍以上はありました。こんなに近く(?)に“心と体のオアシス”ができていたとは…現役生がうらやましい!

しばし暖をとり、エネルギーをチャージした私。気持ちを新たに、学校を目指します。ここまでくればあとひと息です。

さあ、学校が見えてきました。正門(東門)に到着です!

所要時間は30分。普段からウォーキングに励むなど体力にはそれなりに自信のあった私ですが、さすがに体力全盛期の高校生のころのタイムには及びませんでした…。

とはいえ、途中で寒さとつらさで心が折れかけたことを考えれば、無事にたどりついただけでも自分で自分をほめてあげたい!

息もたえだえの私を横目に、颯爽と自転車で駆けてゆく現役学生たちを発見。 

今思えば、どんなに雨が強い日でも、それこそ雪が降っている日でも、合羽ひとつを着さえすれば、躊躇なく自転車に乗って学校に向かっていた高校時代の私。あのころは何の迷いもなかったなあ。彼らの元気な姿を見て、社会人になってからついつい自動車に頼ってしまう自分を反省…。

ちなみに、当時は自転車通学の割合は3~4割くらいでした。

また、遅刻してくる生徒はだいたい自転車通学でしたが、この日も始業のチャイムの後に自転車から降りて学校に走って入っていった生徒が何人かいました。こんなところにも伝統(?)は受け継がれているんですね(笑)。

彼らのフォローになっているかわかりませんが、そんな余裕がない状況でも私にしっかりと挨拶をしてくれましたのには感心しました(教師と間違えられただけでしょうか?)。

さて、せっかくなので駐輪場にも行ってみましょう。私は体育館の裏側にある駐輪場を使用していました。

駐輪場の様子は当時とまったく変わっていません。そうそう、学年ごとに置く場所が決まっていましたね。

私はバスケ部でしたが、コートが駐輪場の奥にあったので、授業が終わると、部活が始まる前にその近くまで自転車を移動するという“ウラ技”を使っていたような…。現役生のみんなは真似しちゃダメだぞ。

自転車を置いた私は、同じく取材に訪れた理事の諸岡くん(写真左)と東門前で合流。

諸岡くんはバス通学組ということで、今回はバスで学校までやってきました。その模様は次回でリポートしてもらう予定です。自転車通学の私にとっては、バス通学の様子は未知の領域。個人的にも楽しみにしています!